三重県津市/榊原自然の森温泉保養館整備事業 CM業務
PROJECT REPORT
行政・民間・地域の3者のWin-Win-Win
官民連携・地域活性化へ向けたCMRのプロジェクトサポート

プロジェクトの概要
津市が所有、運営管理を行う温泉施設「津市榊原自然の森温泉保養館・湯の瀬」は観光振興及び地域振興を目的に建設されましたが、築40年以上が経過し老朽化による修繕維持管理費が大きな財政負担となっていました。
榊原温泉は枕草子に「七栗の湯」として登場し、地域に長年愛される歴史ある温泉地であり、本事業は地域の活性化の起爆剤として期待は大きく、津市は、2020年に施設建替えに向け、民間ノウハウを活用したDBO(公設民営)方式※による事業を推進していくことを決定されました。
※ DBO方式…Design(設計)-Build(建設)-Operate(運営管理)の略で、公共団体が資金調達し、民間事業者に設計・建設・運営管理を一体的に委託して実施する官民連携の方式のひとつ。
CMrとしての主な役割
観光施設整備を担う地域振興課へのプロジェクト全般支援
阪急CMは、事業者選定にかかわるアドバイザリー業務や施設建設に必要な技術支援だけでなく、施設運営管理を円滑に推進するための中長期的な仕組み作りに対する支援等、観光施設整備を担う地域振興課様を中心に、事業全体にわたるサポートを担当しました。
阪急CMの具体的な業務支援
◎津市関係各課(財務、営繕、契約等)との調整・意見集約
◎各種事業者(設計、建設、運営各社)との計画、施工内容の管理監督、協議調整、指示等
目標設定と成果
阪急CMは、施設竣工後、利害関係の異なる「行政」「民間」「地域」の3者がwin-win-winの関係を保ちながら本事業をスムーズに実施できる体制作りを目標に設定しました。それぞれの役割分担や強み弱みを理解し、相互に連携できる体制を構築することで期待される、より高い相乗効果や地域全体の魅力向上に繋がる事業の土台作りをサポートしました。
まとめ
当初の受託業務は建築技術者のいない担当課への技術的なサポートでしたが、プロジェクト推進するにあたり、運営管理等に対するソフト面でのサポートの必要性を強く感じ、協議の上、方針を大きく変更しました。結果として、施設の品質向上だけでなく、行政サービスと民間サービスの垣根を超えた各関係者の利害関係を築くことができ、本事業(DBO方式)本来の目標である官民連携、地域活性化に貢献できたのではないかと考えています。
御精読ありがとうございました。
ー Thank you for your reading! -
CM発注方式 | プロポーザル方式 |
---|---|
発注方式 | DBO方式 |
CM契約期間 | 2019年4月~2022年8月 |
発注者 | 津市 |
所在地 | 三重県津市榊原町 |
用途・延床面積 | 公衆浴場・宿泊施設 2,133.14m² |
構造・階数 | S造 地上3階建、一部平屋建 |
WRITER岡田 学
阪急コンストラクション・マネジメント株式会社
大阪本社 CM部 マネジメントリーダー
一級建築士
認定コンストラクション・マネジャー(CCMJ)