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建築設備エネルギー対策編

2022.04.28

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脱炭素化社会へ向けた企業メリット

脱炭素化を意識する時代にまずはじめられること


昨今、誰もが地球にやさしい環境社会を意識するようになってきました。その中でも重要なのが「脱炭素化」「カーボンニュートラル」というキーワードです。これらの使命を達成していくには、建築全体と個々の建築設備の両面からアプローチしていく必要があります。当ブログでは、脱炭素化をとりまく状況と主に「建築設備の視点」に焦点を当て、私達がいま始められることについて触れていきたいと思います。

脱炭素化社会とは?

脱炭素化社会=地球温暖化の原因となる温室効果ガス排出量実質「ゼロを目標」とする社会

現在、世界共通の目標として各国が排出量の削減・実質ゼロを掲げていますが、日本政府は、2030年までの大幅な削減目標の引き上げ、2050年を目途に温室効果ガス排出量を全体として実質ゼロ(カーボンニュートラル)にする宣言が行われています。これにより、自治体はもとより民間企業での脱炭素化への取り組み義務の具体的な対策が現在求められています。

出典:環境省広報室 ecojinより

カーボンニュートラルとは

同じような内容で聞くこともあると思いますが、「カーボンニュートラル」とは一般に脱炭素化と同じ考え方として扱われます。温室効果ガスの排出量を吸収・除去量から差し引き、合計をゼロにし、実質的に温室効果ガスの排出量をゼロとする考え方です。

出典:環境省 脱炭素ポータルより

脱炭素化の課題と取り組み

地球温暖化の大きな要因となっている、温室効果ガス

温室効果ガスは大きく分けて二酸化炭素・メタン・一酸化二窒素・フロン類があります。この中でも最も温暖化への影響が大きいのが二酸化炭素の排出量であり、この削減が一番の課題となっています。また、二酸化炭素の主な発生要因は化石燃料の燃焼が挙げられます。これらの対策として一般に行われている取り組みを具体的に上げていきます。

取り組みと課題① 電気消費量を抑えることが脱炭素化への大きな一歩となる

下の表にあるように日本国内における電源構成は、徐々に減少傾向にあるとは言え、依然として、化石燃料(2018年時点で実質依存度85.5%)によるところが多いことがわかります。逆にいえば、総電気消費量を抑えることが化石燃料の削減につながります。
建物の中で大きく分けて空調・熱搬送・照明コンセント・EV等の搬送装置・給湯が電気消費の大部分を占めております。
設備機器においては昨今高効率機種による省エネ化が取り組まれておりますが、課題として省エネ機器はイニシャルコストが高く国内における機器の普及が進まない状況です。

取り組みと課題② 化石燃料の削減へ

自然由来の燃料や再生可能エネルギー(太陽光等の自然エネルギー)の利用を行うことで化石燃料の削減につながります。
課題として、植物由来の燃料を利用しても製造輸送過程で化石燃料を使えば排出量が上回ってしまい、全体として削減目標が達成できません。課題①と同様に再生可能エネルギー設備はイニシャルコストが高くなります。

取り組みと課題③ 排出された二酸化炭素を地中へ埋設貯留することで大気への放出を削減する

二酸化炭素の貯留により、大気への影響を少なくすることで、環境への取り組みを行なっています。
課題として、温室効果ガスを地中に埋め戻すための広大な土地が必要になることです(日本の場合7倍の国土が必要といわれています)。

出典:資源エネルギー庁 日本のエネルギー2020より

差し引きゼロの概念はともかく、温室効果ガスの排出量自体をゼロにするのは急務であり、世界各国では太陽光等の自然エネルギーの利用による化石燃料削減だけでなく、二酸化炭素の吸収に寄与しない素材の使用削減を行う取組等も行っており、様々な方法で二酸化炭素削減が進められています。

脱炭素経営に取り組みはじめることへのメリット

2016年のパリ協定以降、日本でも低炭素から脱炭素へ流れが一気に加速しました。企業にも脱炭素を取り入れた事業運営が求められるようになりましたが、その取り組みにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

①投資家に足する企業イメージの向上

投資家やステークホルダーによる評価という観点により、脱炭素化に取り組む企業も増えてきています。財務情報だけでなく、環境・社会・企業統治の要素を重視した「ESG投資」の重要度が増していることから、「ESG投資」はリスクを抑え長期的に運用できるコーポレートイメージ(持続可能な企業としてのイメージ)へとつながっていきます。

②法整備化へ向け前もって対策を打てる

近い将来に脱炭素経営への義務化(法整備)が進むと考えられますが、その時に出遅れない為にも、先んじて脱炭素化への具体的な取り組みを進めておくことは企業経営において大きなメリットです。

③長期的な視点でのコスト削減できる

企業がかかえる設備機器のランニングコストは、企業経営おいて大きなウエイトを占めます。その電力消費量を抑えるために高効率な設備機器を導入することは、脱炭素化社会への貢献だけでなくランニングコスト削減にもつながります。加えて近年の電気・ガソリン代の上昇への対策にもなるでしょう。

それでも企業で取り組みが進まない理由

ネックとなるのは最新設備機器の導入にかかる多大なイニシャルコストです。資金的に余裕のある大企業はともかく、一般企業からすれば2050年を見据えるより、経済情勢の変化の中でまず足元の利益を追求しなければいけないのが実情でしょう。所有する建築設備に対する知見や投資資金の不足、不明瞭な費用対効果、社内で特に要求が無いといった理由で対策が進まない実情があるといえます。

では何から手をつけるべきか?

保有施設の把握・消費電力の節約を目指しましょう

前述のとおり企業の電力消費量の圧縮は、経営コストの縮減・脱炭素化社会実現の双方への効果があります。身近な建築設備から一例をあげると、空冷HPビル用マルチエアコンの旧型機種と高効率機種では、部分負荷特性や制御機器の向上により、総電気消費量に大きな差が生じてきております。それによりランニングコスト削減へつながり、設備更新に多大なコストがかかっても、数年でのコスト回収も可能かもしれません。その他に照明器具のLED化・空調機のインバーター化・地中熱利用・太陽光利用や換気、空調設備における熱再利用・雨水利用などやれることを少しずつ探っていくことが大切です。

対策には大きな費用がかかるのでは?

脱炭素化への投資は一般的設備費用と比べると高額なコストがかかりますが、設備投資の資金確保に対して、補助金を活用したり、カーボンクレジットによる取引で対価を得るなどの手段もあわせて検討することで投資コストをおさえることが出来ます。

阪急CMがご協力できること

阪急CMでは、豊富な建設プロジェクトの実績から培った技術を活用し事業主様に真にメリットのある脱炭素化をご提案することが可能です。具体的なご提案、プロジェクトの進め方は以下の表に示すとおりです。設備改修の企画から、その工事が竣工したあとのモニタリングまで幅広くマネジメントすることが可能です。

最後に

社会環境の変化に出遅れない為にも、まずは何が出来るか、企業運営にどんなメリットがあるのか模索するところから始め、将来的経営プランを共に考えていきましょう。

御精読ありがとうございました。
  ー Thank you for your reading! -

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